北海道 山行報告3(トムラウシ、他)
8月11日(水)
ヒサゴ沼からトムラウシへの稜線までは雪渓の登りで、上部からは大きな岩の上を飛
び歩くようになる。しばらく日本庭園と呼ばれる小沼や雪渓が色添える美しい岩稜の上
を進む。朝露に濡れそぼるワタスゲが朝日を受けキラキラと輝いてる。
マーキングに従い幾つもの丘を越えていくと、山頂直下の北沼にでる。湖面に映るト
ムラウシが呼んでいるかに見える。大雪のマーキングは進む方向に黄色い一本線が引か
れているので、次のマーキングが見えていなくても進む方向がわかりやすくて良い。山
頂までは直登というよりもトラバース気味に道がついている。直登するともう一つの峰
に出てしまう。北沼からトラバースルートもあるが、勢いザックを担いだまま山頂を目
指す、ピーッピーと声は聞こえど姿を見せぬナキウサギの声を聞きながら。
「トムラウシ、会いたかったよ」という言葉を発すると同時に山頂に辿り着く。直下
には透き通る水を湛えた沼々が、そして西の方にはコスマヌプリ、オプタテシケと十勝
へ続く稜線がでん、と構えている。
大雪との別れのときがやってきた。一気にエゾコザクラの咲きほこる南沼キャンプ場
へ降りる。ここで十勝から縦走してきたパーティーと出会う。この稜線はハイマツ、ナ
ナカマドに道を塞がれ、予想以上に時間のかかるルートとのこと。
「え〜い、さっさと降りてしまおう」そう思って急斜面を駆け下りていく。途中何度
もトムラウシを振り返りながら・・・
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テントを担いでの1,500m弱の下りはさすがにきつく、トムラウシ温泉に着いた時はほ
んとに嬉しかったですね〜。ここで飲んだ生ビールはとってもとっても美味しかった
〜。この感動はやはり歩いた人にしか味わえないですよね〜。途中から同行程となった
おじさんたちと、結局立て続けに4杯も飲んじゃいました^^;。
ここのキャンプ場は250円で水道もある。オートキャンパー、バイク屋さんが多い。温
泉は350円。ここにある東大雪荘は新しい施設みたいで、サウナ、露天を擁するお風呂も
とても気持ちが良くオススメです。コインランドリーもとっても助かります。
ここから新得駅までの公共交通機関は、7月10日から8月22日までの季節運行のバス
で日に2便(9;00、15;30、2,000円)だけ。やはり遠く憧れの山ですね、道外の人に
とっては。
大雪とアルプスの違いははっきりと感じるものの、ではどこが?と聞かれるとうむ
む、とうなってしまいます。
1、「緑の質」
アルプスはハイマツの濃い緑に包まれておりますが、大雪はハイマツだけでなく苔や
高山植物の葉で覆われているところも多いのか、明るい緑が多い感じがします。
2、「人」
アルプスでは辺りを見回すと必ず人が視野に入りますが、大雪では黒岳、旭岳を除い
てあまり人が入っておらず、周りを見渡してもこの広大な大地にいるのは私だけ、とい
う状況がままあります。それゆえか神々しさを感じるのかもしれません。
3、「ヒグマ」
彼らは滅多に姿を見せないものの、もしかしたら登山道のすぐ脇に潜んでいる場合も
あります。この辺りの緊張感も北海道の山独特のものですね。
恐いのがダウンのとき。休んでいる時にぼ〜っとしていると、20mくらい先の薮の中で
突然ガサガサガサ〜とナニモノかが突き進む音が聞こえビビリまくったこともありまし
た。ダウン中もたまに笛を吹いたりするなどしないといけませんね〜。
4、「カウベル」
全員が鈴かカウベルをつけております。この鈴はヒグマだけでなく人間にも有効で
す。というのも、視界の開けないハイマツの中でいきなりガサガサと音がすればもうそ
れはドキドキものですが、鈴の音が聞こえながらのガサガサはかえってほっとするもの
です。他にも人がいるんだな〜って。
5、「出会い」
単独行の人も結構おりました。勿論ワンゲルなどの団体さんもおりますが、皆大自然
の中で心安らいでいるからか、はたまたヒグマという共通の不安を抱いているからか、
やたら話が進むのです。途中で会っても挨拶だけで終わらない。また、どこのテン場で
も自然と人が集まってきて、色々な話に花が咲くのです。アルプスではこんな経験ない
ですね〜。それと、長野もそうですが、地元の登山客が少ないです。ほとんどが関東か
らの人でした。
そんなこんなで天候にも恵まれ大満足の山行となりました。こんどは花の美しい7月に
行きたいですね(^^)/ (続く)