爺ヶ岳(富山県)

 北アルプス後立山連峰  爺ヶ岳・東尾根ヴァリエーションに雪山
登山に行ってまいりましたのでご報告いたします。

  期日:2000年1月15日〜17日

  目的地:北アルプス後立山連峰「爺ヶ岳(2,669m)」東尾根経由

  15日(土)
  佐久を朝5時に出て大町へ。サンアルピナ鹿島槍スキー場へ向う
道の途中の「鹿島」集落へ。天気良。爺の山頂も望める。鹿島登山
補導所の前の駐車場(5〜6台駐車可)に車を停め、補導所に登山
届を提出する。積雪0。
  8時登山開始。谷道をすすみ、堰堤を越えるところから北西方面
の急な尾根道の登高となるが、ザレとアイスのミックスでとても
しょっぱい。1,240mのポコからは積雪が20cmほどあり、雪質もよく
締まったものなので快適な登りとなる。樹林帯で枝尾根が多いとこ
ろなので赤布(マーキング)を置きながら進む。1,476m点からは積
雪30cm。ガスってくるが、風はなし。1,766m点、下りのときに丸山
から続く太い尾根に間違って入りやすい為、赤布4本を短い間隔で
打つ。間違えやすいところだからか、木についてるマーキングも多
い。積雪深いところで40cm程度。ラッセルは深いところでも脛の半
ばまでしか沈まない、快適。2,198m点を過ぎたところのナイフリッ
ジを越える時間はないと考え、2,100m付近の急斜面手前でタイムア
ウトとしテント設営。15:45着、ガスに包まれ視界50mほど。風、皆
無に等しい。とても暖かく感じる。アイゼン不使用。

  16日(日)
  4時半起床。天気快晴、ガスなし、無風。満点の星空のなかに
真っ白に映える爺ヶ岳本峰、鹿島槍ヶ岳が手が届きそうなところに
見える。大町市の夜景もくっきり望めるほど空気の透明度が高い。
  6時、アタック開始。雪ががっちり締まっているのでアイゼンを
装着。2,198m点からのナイフリッジは40cm前後と積雪も少なくよく
締まっているので安心。最後の10mほどの核心も早朝で雪が締まっ
ている為ロープも出すこともない。しかし、新雪・深雪の場合、両
斜面ともスッパリと切れているのでロープが欲しいところである。
  ここで日の出。遠く富士山まで望める。爺ヶ岳も真っ赤に染まり
とても美しい。リッジ直後の急登で真っ白な羽根に着替えた雷鳥を
見つける!白い雷鳥を生で見るのは初めてなのでしばし見つめてし
まう。
  足もほとんど潜らずアイゼンもザクザク効くのでとっても快適。
白沢天狗尾根と合流してからは槍ヶ岳をはじめ、広大な尾根を抱く
蓮華岳、その尾根の向こうにちょこんと聳える(?)槍ヶ岳、他の
峰々が一望できる。黒い山肌を見せているところも多く、今年の冬
がいかに雪が少ないかがわかる。山頂直下まではなだらかな登りが
続く。青空に浮かぶ爺のピークが真っ白に輝いて私たちを待ってい
てくれる。
  山頂直下100mは小冷沢側がすっぱりと切れ込んでいるので雪庇に
注意。ガスっていると、どこから切れているのかわかりにくいとこ
ろなので残置の赤布に沿って忠実に歩きたい。
  爺ヶ岳山頂着10時。頂きまで上がると剣・立山連峰が一望でき
る。天気図をとると冬型になる寸前であったので、だんだんと西風
が強くなってくる。視界良好。遠く富士山までくっきりと望める。
  雪の状態も良いので鹿島槍まで足を伸ばすか悩むが、天気図や双
六・浅間山の笠雲を見ての観天望気から、夕方には天候が悪化する
予想。またエスケープルートも絶たれているため、残念ながら撤退
と判断。時間もあるため、ナイフリッジにてロープを使った確保や
フィックスロープ接地などの練習にあてる。テン場着14:30。17:00
頃から予想通り雪が舞いはじめ深いガスに包まれる。しかし、風は
穏やかなため、寒さはあまり感じない。

  17日(月)
  5時起床。夜半にしんしんと雪が降り続け、一晩で25cmほどの積
雪。深いガス、ほぼ無風。撤収して7時出発。風がなかったので雪
が積もってもかすかにトレースが残っているので快適に下ってい
く。核心は鹿島集落への最後の下り(爆)。フカフカの新雪にアイ
スとザレのミックスで一瞬たりとも気が抜けない。それでも下りは
早い、11時過ぎに駐車場へ戻る。ここで積雪5cmほど。
  大町温泉郷の薬師の湯で体を温める。佐久着16時。
  風がなかったため体感温度は高め、雪もここのところふっていな
かったのでよく締まり、ラッセルというラッセルもせず、快適な雪
山となりました。しかし、ドカ雪が一度でも降ればまったく違う世
界になるそうなり。今回は恵まれていた、と肝に銘じながら、次の
雪山はどこにしようか、と早速地図を眺めております。まったく、
クレイジーですね。